前回の記事から1年9か月、完全放置状態から一体何を書くべきか考えましたが…
この空白期間を“なかったこと”のように進めようという結論に至りました。
少し前にたまたま目にしてから興味をそそられ、ちょくちょく新しい動画が投稿されていないかチェックするようになったYouTube動画がある。
『謎の映像・CMチャンネル』というチャンネルだ。
70年~80年代風の荒い画質と動画構成で、内容は政府機関による臓器・児童売買の奨励や違法者への見せしめ的な恐ろしい罰則の紹介などかなり不穏なものが漂う。
“こんなCM深夜に流れてきたらやだな、怖いな”系の動画かと思い見ていたが、これまでアップされた動画を見ると一貫した世界観で作られているのがわかってきた。このチャンネルの動画は“ある世界観”を構築するための仕掛けなのだ。
■“ある世界観”とは■
動画制作者の方が動画内容についてはっきりとした言及を極力を避けるスタンスをとっておられるため全体像の詳細は避けるが、サブチャンネルで今の日本と似て非なる“日本のような国”を舞台とした物語が漫画動画形式で展開されている。そしてメインチャンネルの不気味な実写動画とサブチャンネルの漫画動画が密接に関連しており、「これはつまりこういうことなのか?」と視聴者に考察する余地を与えている。
これはただの推測だが、制作者の方は実は漫画の方をメインにしたかったが他の漫画動画との差別化を図るためこういった趣向をこらしたのかも。すごく面白いやり方だなぁと感心してしまった。
■コンテンツの魅力以外に必要な釣り針■
ひっかかりを感じた視聴者はきっと繰り返し動画を見るだろう。この仕掛けはコンテンツを制作する上で実に参考になった。お金・時間・労力を費やし作った動画が一度見てふーんでおしまいでは、宣伝効果だとかファンの獲得といったリターンが低すぎる。ましてや制作者・出演者のネームバリューがない、またはバズり要素の薄いものであればなおさらそれは顕著だ。
実は先月まで働いていた会社で、自社製品の動画制作に携わっていたが再生数が上がらず本当に苦労した。代表がうちの商品はいいものだから魅力さえ押し出せば策を弄する必要はないって考えだったから余計やりにくかった。商品がどんだけよくても考えて釣り針きちっとたらさなきゃ誰もひっかかんないって。
【謎の映像・CM】に出てくる文字の解読(代天府語)についてまとめました。https://note.com/kinyukeizaireki/n/n6b0089af671d